FARET TACHIKAWA ART

no.030

パトリック・ヴィレール

Patrick Vilaire

size
2445 x 900 x 900mm
material
iron
植栽内オブジェ object in shrubbery

人間肘掛け椅子

Human Armchair

この人間肘掛け椅子は、権力のシンボルだという考えから生まれています。いわば人間が人間に君臨するための玉座なのです。彼は鉄を使って彫刻それ自体が神話や民間伝説のなかにある奥深い意味をあらわすことができると考えています。この椅子を見ていると椅子が椅子であるだけでなく、権力者であり、また神話的世界の王者であるかのように見えてくるのです。

パトリック・ヴィレール/ハイチ

Patrick Vilaire/Haiti

1941-

1941年ハイチ生まれのヴィレールは、ハイチ陶芸センターやパナマの国立文化センターなどで美術を学び、絵画、素描、彫刻、陶芸家として活躍する。特に陶芸の分野では国の開発機関で指導者的地位にある。ヴィレールは記号的に扱った巨大な椅子の彫刻を作る。椅子は高さ2メートル以上の大きさで、それぞれが目や排泄器官とも見受けられる不思議なシステムを装備している。それらは、人が人の上に君臨する玉座としてのシンボルであり、それぞれ人の個性を表している。見慣れた機能を持つ物が巨大に拡大されることで、シュルレアリスティックな趣を醸し出す。89年の「大地の魔術師」展など異なる文化の中の芸術を紹介する展覧会に参加。ハイチのイコノグラフィーと資料の調査団の創設メンバーの一人。

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