no.028
クレス・オルデンバーグ
Claes Oldenburg
size
2070x3900x3100mm
material
metal
オブジェ object
リップスティック
Lipstick with Stroke Attached (to M.M.)
金属板に色を塗っただけのリップスティック(口紅)。それは20世紀の都市文明の象徴のようなものです。オルデンバーグは良く知られた日用品をキャンバスや都市のなかに突然もちこみ、そのものとその背景を新鮮に見せてきた作家です。それにしてもこのリップスティックはその鮮やかな赤い色をもって永遠の若々しさとみずみずしさを自己主張しているように見えるのです。
クレス・オルデンバーグ/スウェーデン・アメリカ
Claes Oldenburg/Sweden・USA
1929 -
日頃馴染みの深い日用品を使ったり、複製品やコマーシャル・メディアなどを表現手段に取り入れ、50年代アメリカに台頭したポップ・アート・ムーブメントの重要な作家。見慣れた日用品をラージスケールに作り変えることで、それらが全く異なった物として見えてくるというのが作品の特徴。このようなラージ・スケール・プロジェクトに関しては妻のコスエ・ファン・ブルッゲンの影響も大きく、76年より共同で仕事をしている。アウトサイダー・アートに多大な関心を寄せ、人は何故どのような内的要求をもって芸術を創造するのか、自らの表現の中に探し求める。60年代ニューヨークのシドニー・ジャニス・ギャラリーで発表、74年からポップの中心的存在となったレオ・キャステリ・ギャラリーで作品を発表する。
イスラエルのウルフ財団による1989年ウルフ賞芸術部門受賞。日本では東京ビックサイト前の巨大なのこぎりの作品「Saw,Sawing」が良く知られている。