FARET TACHIKAWA ART

no.061

アレシュ・ヴェゼリ―

Aleš Vešelý

size
2200x2400x700㎜
material
iron, granite, stainless steel
ベンチ bench

ダブルベンチ

Double Bench

ヴェゼリ―は石や鉄など力強いものの衝突によって、より以上の力のありかを示そうとする仕事をしてきました。それはしばしば物理学の実験のような緊張した美しさをあらわします。彼はこの仕事のために100回もディティールを考えたそうです。デッサンは決定的な形体をつかむまで繰り返されます。それらを見ると作家と作品の内面と構造が、形態とともにわかってくるのです。

アレシュ・ヴェゼリ―/チェコ共和国

Aleš Vešelý/Czech Republic

1935.2.3-2015.12.14

60年代初頭よりチェコの将来有望な美術家の一人とみなされる。絵画など平面の仕事もするが、特に立体が期待されていた。初期の頃はファウンド・オブジェを集めたアッサンブラージュを作る。82年頃から物を組み合わせて重量と平衡の仕事を始め、注目を浴びる。ピストンや篭のような物が、重さと密度ある石の間に配置され平衡を保つ。何トンもの鉄と玉石の圧力・反圧力のバランスは、見る者に危険を感じさせるほどの緊張感を持つ。この「危険」は物質の内側のエネルギーの存在を表すとともに、人の根源的な自由への要求とそれを得るための葛藤をも表している。主な展覧会には69年ウィーン・セセッションの個展や、80-81年のニューヨーク大学の「プラハの11人の現代作家展」などがある。

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