no.029
エステル・アルバルダネ
Esther Albardané
size
(a)2490x1400x250mm, (b)2450x570x430mm
material
steel
道祖神(見知らぬ人)guardian deity figure (stranger)
タチカワの女たち
Tachikawa Women
エステルは窓の外を所在なげに見て、何かを待っている女性をよく描きます。その女性たちが頭に載せているのは魚や月形のもので、それが何なのか聞いても教えてもらえませんでした。女性たちがいつも待っているだけなのが同じ女性である彼女には残念なのです。彫刻の形はシンプルですが、確かなデッサンに支えられた姿は美しい。犬は作家の大好きな動物です。
エステル・アルバルダネ/スペイン
Esther Albardané/Spain
1947 - 2004
バルセロナ近郊のプレミア・デ・ダルトに住むアルバルダネは、平和な日常の暮らしの中で、自分の身の回りの物を題材に制作している。それは女性として感じる、女性と社会の関係や、自分自身の遠い記憶などで、自分と馴染みの深いモチーフを使ってそれらを描き続けている。作品を分割する独自の空間と、画面全体に漂う柔らかい影と、流れるような光のコントラスト、また魚や月のようなシンボリックなイメージの使用で、画面に独特な音楽のような流れと、シュルレアリスティックな世界を繰り広げる。版画やペインティング等、平面の仕事が多いが、88年のバルセロナの公共彫刻≪ラ・サルダーナ・バルダローナ≫や、94年の国立横浜国際会議場壁画など、公共空間での仕事でも知られている。