no.001
リチャード・ウィルソン
Richard Wilson
size
6200x5440x1500mm
material
aluminum, stainless steel
共同溝入口、排気口 entrance to the utility tunnel, vent
この階段の作品の下には地下の巨大な機械室に降りていく本当の階段があります。なおかつこれはその地下の機械室の排気口にもなっています。階段はそのなかに隠された姿をも示しているのです。彫刻は典型的な英国式階段に似せてアルミニウムの鋳造でつくられています。ウィルソンは奇想天外な方法によって現実の空間を変容させる作家です。
リチャード・ウィルソン/イギリス
Richard Wilson/UK
1953 -
オブジェを楽器にして演奏するパフォーマンス活動を始める。87年ロンドンのマッツ・ギャラリーで、画廊空間の肩の高さまで重油を満たし、日常的な場を異なる空間へ変容させる作品≪20:50≫を発表し注目を集める。クリストやロバート・スミッソン等のアースワークの概念を日常の空間へ持ち込み、場の持つ概念を変容し、それを体験することで人々の既成概念を解くことが狙い。他にバスルームの窓を切断して部屋の中央まで進出させ、内部と外部という意識に変革をもたらす作品などがある、89年サンパウロ・ビエンナーレや、92年シドニー・ビエンナーレ等に出品。イギリスのニュー・スカルプチャーの一人として注目される。日本ではファーレ立川の作品の他に、越後妻有アートトリエンナーレの≪日本に向けて北を定めよ(74°33‘2’)≫が恒久設置作品として知られている。