no.022
ナディム・カラム
Nadim Karam
size
2470x5545x1695㎜
material
steel
機械搬入口 equipment loading entrance
ゾウ、キリン、山猫などのシルエットは古代の行列です。それは古代と現代が一緒になったメルヘンで、影絵のような世界です。彼は日本で建築の勉強をしつつ作家活動をした人で、お水取りなど日本の空間と儀式に興味をもっています。アラブと日本には東洋的なつながりがあって、それがあるなつかしさを呼びおこすようです。
ナディム・カラム/レバノン
Nadim Karam/Lebanon
1957 -
1957年セネガルに生まれ、その後レバノンに育ち、ベイルートのアメリカン大学で建築を学ぶ。10年間の奨学金を得て、東京大学で日本寺院の舞台造り建築の研究で博士号を取得。日本に滞在中、牛を使った古代の儀式的な死を現在の空間で考えさせる、古風なものと東洋的フレームの中での現代を併置したパフォーマンス・インスタレーションなどを行う。92年パリの地下鉄構内のポスター掲示板に原始的な絵柄のポスターを貼る≪パリの地下鉄駅プロジェクト≫など、公共空間に自らの記憶の根底にある神話を持ち込む仕事などを試みる。カラムの表現は地中海文化の中に引き継がれた、自己における無意識のアイデンティティーに対する絶え間ない模索であり、表現を通じて自分自身の中に在るものが何なのかを追及しているようだ。