FARET TACHIKAWA ART

no.087

沈 文燮 / シン・ムン・サップ

Shim, Moon Seup

size
1680x2540x600㎜
material
cast iron
車止め bollard

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Opening Up

シン・ムン・サップは素材の思ってもいない特質をあらわにする作家です。今までは天然の素材―土、木、石をよく使ってきました。今回は鉄で古代の建物の一部が白日のなかにさらけだされたような作品をつくりました。それは彼が物質の特性に隠された記憶を表現しようとしているからなのです。彼は木や石がそれ自体でもっている沈黙の声をきくための形態をつくりだしているのです。

沈 文燮 / シン・ムン・サップ/韓国

Shim, Moon Seup/Korea

1942 -

韓国の美術は第二次世界大戦後急速に欧米的美術理論を適合させていく。それらは50年代後半から60年代初頭の絵画を中心に発展した「一次世代」「二次世代」に区分される。シムは70年韓国美術展で受賞。その後Expo’70の展示や71、73年のパリ・ビエンナーレ等へ出品を重ね国内で重要な地位を築く。作品には70年代韓国と日本で発達した「もの派」の要素が色濃く見られ、初期は「関係」という、土、紙、鉄など素材の成り立ちを確認するシリーズ、73年頃からはそれに手を加え形態の構成を模索する「開放」のシリーズ、その後「木の神」と名づけられた、裂かれた木の形を利用して空間中に配置していくアニミスティックなシリーズへと転換する。

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